きものコーディネート

きみのnoきもの

おでかけコーディネート

呉服屋で育った感性

呉服屋の娘に生まれ、幼い頃から着物に囲まれて育ちました。季節ごとに変わる着物の色や柄、帯との組み合わせ、小物の色の効かせ方など、その美しさは世界で唯一無二のたたずまいだと、日本人として誇りに思っています。

着物は、日本の四季を映す鏡です。春には桜ピンクや若草色、夏には涼やかな藍や浅葱、秋には柿色や落葉色、冬には鳩羽グレーや小豆色など。それぞれの季節を表す色や柄を楽しむことで、日本の衣の美しさを感じることができます。

ここでは、私が日々楽しんでいる着物のコーディネイトをご紹介します。着物の合わせ方やお出かけシーン別の着こなしを通じて、着物の魅力をお伝えできれば幸いです。

季節の着こなし

大きな節目の歳の誕生日

大きな節目の歳の誕生日

家族と高級フレンチでお祝い。レストランの内装の紫やお料理の色彩との調和を考え、モノトーンコーデに。作家ものの白大島の訪問着に黒地に金の大胆柄の袋帯。差し色は小物のトルコブルー

木版画の個展の初日

木版画の個展の初日

くすんだオレンジ色の紬に白地に木目の柄の塩瀬の帯。作品に木目を多用しているので、作者もその一部になる。あくまでも作品を引き立てるようなコーディネイト

五月場所の大相撲観戦

五月場所の大相撲観戦

推しの力士が勝つように、ゲン担ぎでトンボの柄の名古屋帯。トンボは「勝虫」と呼ばれているので。実はよく見ると単衣の着物にもトンボの柄が隠れている

推しのヴァイオリニストのコンサート

推しのヴァイオリニストのコンサート

明石ちぢみの着物は黒と白の大胆な格子柄。舞台から推しの目に留まりますように。着物作者の弁では竹久夢二の描く女性を意識したとか。帯は締め色の黒い夏帯

孫の七五三

孫の七五三

孫の赤や若竹色の総絞り、娘のグリーン系の辻が花の訪問着に合わせて、渋めのクリーンのぼかしに金糸が織り込まれている訪問着。鳳凰や菊などおめでたい柄の黒地の袋帯

秋も深まった11月

秋も深まった11月

娘と着物でお茶会に出席。お客様なので少しカジュアルに。濃いグレー地に白抜きのもみじの柄の小紋に、銀地にもみじと萩の模様の塩瀬の帯。限られた時期にしか使えない贅沢なひと揃え

初冬のお茶会

初冬のお茶会

小豆色の訪問着に渋い金の袋帯を二重太鼓にして。お点前をする側はお客様より派手にならないような装い、それでいて品格のある組み合わせ

東銀座の歌舞伎座で追善興行を鑑賞

東銀座の歌舞伎座で追善興行を鑑賞

黒地に蔦の柄の訪問着に『荒城の月』を思わせる駱駝と月の柄の帯。全体にモノトーンで銀座の芸妓を思わせる粋なコーディネイト

着物と帯の合わせ方

着物は小物の選び方で、印象が全く違ってきます。帯揚げと帯締めで、年齢や、その日の気分、T・P・Oに合わせ、組み合わせを変えて楽しむことも着物の醍醐味です。私は着物と帯は色数を抑え目にして、小物で差し色を効かせ、少し粋に着こなすのが好きです。

渋いグリーンに細い縦じま、裾に萩の模様の夏の訪問着

渋いグリーンに細い縦じま、裾に萩の模様の夏の訪問着

帯はクリーム色の大きな千鳥格子に墨色で描かれた竹の葉模様。盛夏でも涼し気に着るとカッコいい大人の着物

紫地のろうけつ染めのエスニックな柄の名古屋帯

紫地のろうけつ染めのエスニックな柄の名古屋帯

帯の個性を引き立てるよう白地に薄紫のストライプの小紋。粋とエレガントの狭間で大人可愛いが狙い

風神雷神を主役に

風神雷神を主役に

小豆色の地色に風神雷神が刺繍された訪問着。帯は金糸銀糸で雲を思わせる柄が織り込まれた袋帯。帯締めは濃い紫、帯揚げは白に金箔、全体が一幅の絵になるように

一目ぼれした黒地に雪が舞い散る街路樹を描いた帯

一目ぼれした黒地に雪が舞い散る街路樹を描いた帯

よく見ると天使もいる遊び心。着物は帯を主役に白からピンクの優しいグラデーション。差し色の小物はすべて明るい紫色。クリスマスの時期に着たい女らしい着物

鳩羽色(シルバーグレー)の地に古典模様の付け下げ

鳩羽色(シルバーグレー)の地に古典模様の付け下げ

無地感覚の着物に重たい黒の袋帯。帯は全通で笛の中にびっしり古典柄が織り込まれている。上品かつ重厚感のあるコーディネイト

黒とグレーの大胆なぼかしの大島紬

黒とグレーの大胆なぼかしの大島紬

訪問着なので裾には「東海道中膝栗毛」のような柄が刺繍されている。帯は沖縄の紅型染め。小物は柿色やからし色など帯の色に合わせて統一感を出す

日本の衣の美しさ

着物は、ただの衣服ではありません。日本の四季、自然、文化が織り込まれた芸術作品です。一枚の着物には、職人の技と心が込められています。

帯との組み合わせ、帯締めや帯揚げの色選び。それぞれに意味があり、季節や場面に応じた装いを楽しむことができます。

着物を着ることは、日本の美意識を身にまとうこと。その喜びを、多くの方に感じていただきたいと思っています。

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